息子のカミングアウト

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「俺は発達障害かもしれない」と息子が言いました。

 中学入学後、学校に生きにくさを感じている息子。学校での「生きにくさ」「違和感」は小学校のころから持っていたそうです。


そのことを親や周りの大人になぜ言えなかったかというと、
「自分が悪いと思っていたから」
「注意されると思っていたから」。

受け入れてもらえると思っていなかったんですね。大変だったろうなあと思います。

 そんな息子がここにきてなぜ私にカミングアウトしたかというと、ネットでたまたま記事を見つけ、発達障害とされている人の物の見え方が自分と酷似していると感じたそうなのです。

息子と話し合いました。発達障害は障害ではないそもそも、どちらでもいい。誰でも持っている「能力の凸凹」のへこんでいる部分が、学校という枠でたまたま合わないというだけのことこれは個性で変えようとしてなんとかなるものではないし変える必要もないので、「やりよう」を一緒に考えて行こう・・・そんなことを話しました。

 真面目に取り組んでいるつもりなのになぜか注意される・・・そんな理不尽な思いを積み重ねてきたので、息子は先生や友達の反応に敏感になり、常に張りつめていたのです。

 3年前の私であればそんな息子に不安を抱き、「考えすぎだよ」と心無い発言をし自分の枠におさめようとしていたかもしれません。でも今は不安を抱くことはありません。
 

 2人の かーちゃん歴19年。自分の歩みの中で培ってきた「価値観」や「常識」や「観念」は子育てに通用しないのだと痛感しました。そのことが腑に落ちるまで時間も要したし葛藤もありました。しかし、そこを乗り越えると今まで知らなかった視界が広がります。

 

 親の観念の枠に我が子が収まらないと不安になる・・・しかし、その枠こそが極めて個人的なものであり絶対ではないという自覚を私たちが持つ。親も子供も楽になるポイントは、そこにあるのではないでしょうか。(自戒を込めて)

 息子は「やりにくさ」は「やりよう」を見つけながら、自分の持ち味・長所を伸ばせる活路を見出すべく頑張っています。疲れた時は休みます。息子の個性を担任の先生も理解しながら対応してくださっています。そんな息子に私ができることは、自分の枠のシナリオを描かずただ「在る」ことに感謝し見守ること。不安を抱いた時は自分の固定観念を解き放つ好機なのだと、内観すること。

やっぱり、「子育て」は「自分育て」ですね。
味わい深いです。

投稿者プロフィール

あらいかずこ
あらいかずこ
あなたとあなたの魂を繋げるカウンセラー・ピアノ講師・愛猫家。

我が子の不登校をきっかけに心理に興味を持ち、「ビリーフリセット心理学」認定カウンセラーに。その後も「いのち・魂」をテーマとする自己探求を続け、「心理」と「真理」を網羅した講座やカウンセリングを提供している。
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