中学で不登校だった息子が高校で運動部に入り、帰宅時間が夜9時。
高校に入学した息子が運動部に入り、帰宅時間が夜9時。
遅い夕食を食べている。
高校の部活で「初心者」として入部するのは相当の勇気が必要なのでは、と、私は思う。
経験者に囲まれ、試合に出られる場も限られるだろう。
それでもいいのだと息子は言う。
そうかそうか、それならやってごらん。
中学時代、学校に生きにくさを感じ欠席が多かった息子。
フリースクールにお世話になった時期もある。
上の娘の不登校をきっかけに心について学んできた私は
息子が何を感じても何を思っても否定せず
休みたいときは休ませ
高校入試も「こうなって欲しい」をすっかり手放した。
子供の(他人の)心は操作できないのだ。
息子の「こだわりポイント」「気にするポイント」は私のそれとは違うので、
「え、それ、気にするところ?!」と理解し難いときもあった。
しかし、息子が「そう感じる」ことは打ち消せない。
ましてや「そう感じてはいけない」と、たとえ親であっても打ち消す権利はないのだ。
息子にとっては真剣に悩むところなのだ。
それを「そうなんだね」と認めるだけでいい。
悩ませてあげるといい。なんとかしようとソワソワしなくていい。
悩む権利は子供にもある。
しかし、私も聖母マリアではないので時には堪忍袋の緒が切れることもあった。
「甘えるのもいい加減にしなさい」と強く叱責したこともある。
人のせいに、周りのせいにし続けてどうなるんだ、と。
じゃあどうしたらいいのかを考えなさい、と。
学校が嫌なら行かなくてもいい。
学校に行けないことは全然悪いことじゃない。
あなたの望む環境をどうしたら作れるのかを真剣に考えなさい。
親の人生じゃない、あなたの人生なのだ、と。
息子は私の言葉を神妙な面持ちで聞いていた。
息子のこだわりはもしかしたら発達障害のグレーゾーンかもしれない。
でもそれは障害ではなく「個性」だ。
輝く個性。それを押し潰す権利は誰にもないのだ。
多数派のレールが合わないなら、そこから外れて君にとっての居心地良い環境を創りだせばいい。
多数派のレールで輝けない個性は、そこから外れて独自の道を開拓すればいいのだ。
なんとかなる。きっとなんとかなる。
中学校の「枠」や流れについけいけず
「俺は何をやってもダメな人間のような気がする」と言い始めた息子は、
紆余曲折を経て卒業時には「そのままの自分でいい」になった(ようである)。
結局本人の希望で、学びたいことが学べる全日制の実業高校に合格し進学。
学校の雰囲気もクラスの雰囲気も居心地良いそうである。
部活動では、初心者の息子を快く迎え入れ、
顧問の先生が息子に合った練習メニューを与えてくれて充実しているそうだ。
これは、「自分はダメだ」から
「そのままの自分でいい」という観念にシフトしたことが大きな要因だと私は感じている。
「このままの自分はダメ」という観念が根底にあると、
ダメな証拠ばかりが目に付いたり「ダメ」と言ってくる人が現れる。
「このままの自分でOK」になると、
OKな証拠や「そのままでOKだよ」と言ってくれる人が現れる。
これは本当のこと。
今、息子はOKの証拠が見えてきている、ということなのだろう。
今後も息子の行く先を手放しながら、緩やかに見守り続けたいと思う。
投稿者プロフィール
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あなたとあなたの魂を繋げるカウンセラー・ピアノ講師・愛猫家。
我が子の不登校をきっかけに心理に興味を持ち、「ビリーフリセット心理学」認定カウンセラーに。その後も「いのち・魂」をテーマとする自己探求を続け、「心理」と「真理」を網羅した講座やカウンセリングを提供している。
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